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「上町台地」
大阪の歴史の舞台で、常に中心になっていた上町台地。
大阪市内中心部の東側にあたり、大阪が歴史に最初に出てきたのは海上交通の要所だったことが一番の理由だったのだろう、孝徳天皇がこの地に都を作り、大化の改新を推し進めた。
その難波宮跡を起点にしてこの歴史の街を歩いてみる。
「上町台地-1」
「上町台地-2」
「上町台地-3」
「上町台地-4」
「上町台地-5」
アクセス
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「上町台地-1」
大阪の歴史のいつも中心にあった上町台地。
昔、そのすぐ西側までが海だったこの台地には、今でも心を沈めて散策できる癒しの風景が続く。
地下鉄「谷町4丁目」から中央大通りの北側を大阪城の方に向かう。
法円坂の交差点の北側に新しいNHKホールと歴史博物館(後日タウンガイド番外編で紹介予定)の斬新なデザインの建物がある。
その手前には法円坂遺跡で発見された竪穴式倉庫群跡の竪穴から創造される倉庫を復元したものがひとつ建っていて、その周辺のタイルで舗装されている広場には、発見された竪穴を示すように円形のステンレスのプレートが敷かれている。
有史以前からこの地域が繁栄していたことを示していて、歴史街をたずねる今回のウォーキングのスタートにはうってつけの場所。
法円坂の交差点を対角側に渡る。大阪が歴史の大舞台に登場することになる「難波宮(なにわのみや)」跡がある。
大阪の歴史の舞台で、常に中心になっていた上町台地は、大阪市内中心部の東側にあたり、大阪が歴史の舞台として最初に出てきたのは孝徳天皇がこの地に都を作り大化の改新を推し進めたことに始まる。
どうしてここだったのかと考えれば、上町台地のすぐ下が海で、大阪湾を望む海上交通の要所だったことが一番の理由だろう。
現在の難波宮跡は、芝生の公園にするつもりで工事をしているのだろうが、手入れのされていないただの広場といった感じ。工事をする前は、宮跡の高台の周りに白い砂利が敷き詰められていて、何かしら威厳のある場所だったのに。
その都跡を起点にしてこの歴史の街を南に向かう。
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「上町台地-2」
法円坂の交差点から難波宮跡と国立大阪病院の間の上町筋を南に進むと、最初に上町の交差点に出る。この交差点を東に行けば、難波宮より古いとされる「玉造神社」があり、西に行けば銅製の通貨を作っていた銅座の跡「銅座公園」がある。
大阪城から天王寺までの間は寺町が続き、数多いお寺がそれこそ軒を並べて建っていた。今は、その数もだいぶ減ってきてしまったが、上町筋の西側には内久宝寺町、龍造寺町、安堂寺町といった具合に寺の名前のついた町名が並んでいる。
上本町の交差点(長堀通り)を超え、さらに南に。
上本町2丁目には大阪府医師会があり、その裏手には、大阪府医師信用組合本店。お医者さんのための銀行があるのも不思議。上本町4丁目を東に入ると、城南寺町の地名通り、お寺さんばかり。もっと東に行けば、天王寺スポーツセンターのある真田山公園に出る。
上本町6丁目、通称「上六」の交差点は千日前通りと上町筋が交差するところ。
ここは、近畿日本鉄道(近鉄)のお膝元の土地で、近鉄大阪線の起点「上本町駅」をはじめ、駅の上には「近鉄百貨店上本町店」、高級ホテルチェーン「都ホテル大阪」、大阪の市民劇場の老舗「近鉄劇場」など近鉄の施設が集まっていて、近鉄の本社もここにある。
ここから千日前通りを西に向かい、生国魂神社から天王寺までの「大阪歴史の散歩道上町台地北コース」に入る。
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「上町台地-3」
谷町9丁目を過ぎ、まだ西に向かう。この北側を一筋入ったところに秀吉ゆかりの「高津神社」がある。厳かで精悍なたたずまいの神社だが、玩具の町松屋町筋を紹介する時に取り上げることにする。
下寺町交差点の手前の「真言坂」を登り、神武天皇建立伝説のある生国魂(いくたま)神社にでる。庭には井原西鶴の座像もある。また鳥居には洒落じゃないだろうが、献納者の名前のひとりとして大きくサントリーの鳥井信一郎氏が刻まれている。
この神社の前からレンガ道が始まっていて、これが歴史の散歩道上町台地北コースの始まり。コース内の電柱に案内板が付いているので、迷うこともない。
生国魂神社南側の石畳の坂が源聖寺坂。趣のある坂だ。この坂を一番北にして「学園坂」「口縄坂」「愛染坂」「清水坂」「天神坂」そして四天王寺の西の「逢坂」を天王寺七坂というらしい。レンガ道は下寺町まで続いている。
この辺の町名は少しややこしくて、東から生玉寺町、下寺町、そしてその西が下寺。
そのまままっすぐ歩いていく。道の両側にいろんな宗派のお寺が並んでいる。大相撲大阪場所の時期に部屋がひらかれるのもここの寺のひとつ。
大阪女子学園の塀に沿って東(左)に曲がり、谷町筋に出る。
すぐ南側に地下鉄の夕陽ヶ丘駅の入口がある。その東側は聖徳太子が建立したあの四天王寺があるが、そこは後で訪れることにしてこの西側を先に訪れてみる。
谷町筋を挟んだ向かい側には赤穂浪士の墓苑が映画やテレビでお馴染みの赤穂浪士の装束を模した外壁にして参拝者を待っている。
南に下り、「学園坂」の筋の六万体の交差点を超えた次の辻に「十三まいり」の太平寺がある。ここにお参りすると頭が良くなるといわれる知恵の神様(仏様か?)。その角を曲がり、まっすぐ行くと「口縄坂」に出る。
その坂の様子を伺って少し戻り、電柱の案内板に従って、四天王寺の別院のひとつ「愛染堂」に向かう。途中、夕陽ヶ丘の地名の元になった難波の七首のひとつ「ちぎりあれば難波の里にやどり来て波の入日を拝みつるかな」と歌った藤原家隆の墓と伝えられる一角がある。
この西側が海だったのかと不思議に思う。
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「上町台地-4」
「愛染堂」の狭い門をくぐる。歴史のあるお寺のある割にはあっけらかんとした感じがする。本堂裏にある多宝塔は1594年豊臣秀吉によって再建されたもので、秀吉さんらしく、そこはかとなく豪華さを感じさせる。6月30日〜7月2日は愛染祭りが行われる。
愛染堂を出た右手の坂が天王寺七坂の「愛染坂」。
それを下り、所々に石のはまった道を南に向かう。
清楚な幅の広い石段の「清水坂」に出ると、今度はそれを上る。坂の上の説明書きには天王寺の七名泉のことが書かれている。
この界隈には七何々というのがいっぱいある。せっかく上った坂をまた降りる。
清水坂の南側が清水寺で、市内で唯一滝のある寺との事。
それを過ぎ、道の突き当たりが「天神坂」。この辺りも七名泉のひとつということを表すために、坂の下に立派な石組みの樋が作られていて、そこに水(井戸水なのかはわからない)が流されている。
坂の南側にあるのが、真田幸村が大坂夏の陣で戦死した所と伝えられる「安居神社」。
今でもお参りに来る人も多く、5月6日には幸村祭が行われている。
また、この神社の中には癇癪を鎮めるといわれる「癇静めの井」があるが、今は涸れてしまっているようで、井戸の周りを飾る石組の中にも雑草が生えていて寂しく感じる。
神社を南に出ると「逢坂」。ただ、今までの坂と違って、ここは車がビュンビュン通る幹線道路。
茶臼山の向こうに通天閣の姿も見える。坂(通り)の向こうにある何かしらモダンな感じの建物が「一心寺」。
無縁仏の寺としても有名。入口の仁王さんや建物、壁画に至るまでモダン芸術。
また、この中にある「一心寺シアター」は、大阪で演劇をする人たちにはなくてはならない劇場。宗教には関係のないいろんなイベントにも利用される。
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「上町台地-5」
さて、逢坂の東、四天王寺前の交差点を渡ると、日本仏教の黎明期に聖徳太子によって建てられたとされる「四天王寺」。
この日本最初の官寺は、今も多くの人たちの信仰を集め、また愛されもしている。西大門の通りの入り口には神仏合体の象徴の大きな石の鳥居。その左手に「四天王寺中学・高校」。鳥居から西大門までの間にはいつも屋台が並んでいる。西大門をくぐると、正面の白壁の中に金堂の屋根と五重塔が並んで見える。四天王寺式伽藍配置といわれ、講堂、金堂、五重塔、中門が一直線上になっている。
右手に進み、南大門の方に砂利を踏みしめて歩く。閉まっていることが多い南大門側から伽藍を見る。
中門を守る阿吽の巨大な仁王像。
中門の上に背後の五重塔の屋根と尖塔が角のように凛として見える。伽藍を一周する様に進むと、伽藍の東側には落ち着いたたたずまいの聖霊院と一音院が並び、その隣にコンクリートで出来た宝物館がある。
ここから右手に行くと東大門や本坊、五智光院があり、お寺本来の雰囲気を感じさせてくれる。左手に行けば伽藍の北側から亀の沢山いる池( 講)と六時礼讃堂のにぎやかな景色が見られる。またその裏手には中之院や英霊堂、吉祥院などのお堂もあり、こちらは人も少ないので、その造りや趣を十分に堪能してまわれる。
四天王寺の祭りといえば一月の「ドヤドヤ」が有名。真冬にフンドシ姿の男衆が水をかけられながら札を取り合う勇壮な光景をテレビで見たことのある人も多いはず。そして秋には、民間からの発案で10年ほど前から始まった朝鮮特使の歴史を再現した華やかな「四天王寺ワッソ」が開かれていたが、こちらの方はメインスポンサーの倒産により、去年は残念ながら開かれなかった。
四天王寺からJR天王寺駅まではおよそ10分。再開発が進み、新しい町に生まれ変わりつつある天王寺・阿倍野まで、歴史散策の余韻を楽しんでいくことにする。
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