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レポート


「葛城山」ハイキングレポート

すっかり夏を思わせた2003年のゴールデンウィーク。
珍しく快晴続きで絶好のハイキング日和(ひより)、となると山に向かわないわけには行きません。
今回は少し早いかもしれないかとも思いましたが、この陽気でひょっとするともう咲いているんじゃないかという淡い期待を込めて、5月3日の憲法記念日、ツツジを見に葛城山に行ってきました。


参加メンバー朝10時、近鉄「阿部野橋」で集合。橿原神宮行きの急行が出た後なので、少しホームで待つことになりましたが急行で「尺土」にでて、そこで同じホームから出る御所(ごせ)行きの列車を待って乗り換えます。2
両編成の列車がほぼ満員の状態で3駅乗ると終点の「御所」駅に到着。どっと車内からいっせいに人が降りるのを見て、このほとんどが同じところを目指しているんだろうなと思ったら、案の定その通りで、臨時便も出ている葛城登山口に向かうバスも満員。
登山口駅に行くまでのつつじがきれいに咲いているのを見ると、それとなく山上で少しくらいは咲いているかもと期待が膨らみます。
満員のバス、それに満車状態の駐車場、それなら当然ロープウェイの乗り場もいっぱい。
今回は行きをロープウェイで、帰りを徒歩でという予定。ロープウェイに乗るために片道切符を買って順序良く並びます。
待つこと30分、やっと乗り込めました。ゴンドラがふわっと振れて浮き、見る見る駅を離れて、すぐに御所の町がきれいに見渡せるくらいに高い所に来ています。
ゴンドラの中から一望の絶景と言いたいところですが、すし詰め状態とまではいわないまでも満員のため、車内に流れるガイドに従って景色を見ることも簡単には出来ない状態。ともかく5分ほどで山上駅に着きました。
山上駅のすぐ傍にある葛城天神社にお参りする人を待って、みんながそろってから山上の散策が始まります。
山頂に向かってしばらく行くと斜めに入っていく道があり、「自然研究路」と書いてあります。記憶によるとこの道は1時間ほどで周回できて、一番奥に大きな吊り橋があったはず。
その記憶を頼りにこの道に入ってどんどんと下っていきました。木や林の説明の書かれた立て札などを時々読みながらどんどんと下っていきましたが、いくら下っても吊り橋に出ません。
代わりに水も流れていない小川らしい溝にかかっている小さな橋が現れ、それを渡ると今度は上り坂。
坂をどんどんと上って行きましたが、いつの間にか自然研究路の案内標識も矢印が逆方向になってしまっているので、どこかで入り間違えたのかと思って、今来た道をまた戻ることにしました。
戻る時、すれ違う人たちから何度も吊り橋の事を聞かれました。
みんな迷ってしまっているようです。
そろそろお腹も空いてきたこともあり、改めて吊り橋を探すよりもこのまま山上駅まで戻る事にして下りに下ってきた道を、楽しい昼食のために頑張って登って行きます。
汗びっしょりになって元の道にたどり着くと、ちょうど1時間が過ぎていました。

 

人手で賑わう山頂に向かう道を歩き、「婿洗いの池」の案内板の前を通り、ビジターセンターを過ぎ、茶店や土産物屋の向かいにある「白樺食堂」に到着。
軽くビールで乾杯をして喉を潤し、大和盆地を見下ろすテラスのテーブルで食事を済ませて一服。
少し霞がかかっているため、遠くの大峰や大台までは見れませんでしたが、暑いくらいの日差しの中で、乾いた風を感じているだけでもすごく心地いいものです。
食事を終え、いよいよ大和葛城山山頂へ。
食堂の前の坂道を少し登ると、広い草原に出ます。ここが葛城高原です。
ここもまた人でいっぱいですが、家族連れが多いようです。

 

なだらかな傾斜を上に進むと、木で組んだ山頂碑があります。普通の山の山頂と違って、広場の中のなんでもないところが山頂です。標高959.7メートル。ここからは今まで見ていた奈良側の景色とは違い、大阪平野も一望できます。
淡路島なども見えるはずですが、残念ながらあの当たりかなということしかわかりませんでした。
また白樺食堂の方に降りていき、それから「一目百万株」と言われる「自然つつじ園」に向かうため、葛城高原ロッジが中心にある回遊路に入ります。

すぐに下りの階段とその周囲一面に広がるツツジの枝木が目に入ってきます。
しかし、しかし、期待していたツツジは全てまだつぼみ。そういえば、ロープウェイのガイダンスの中で、麓と9度も違うようなことを言ってました。あと一週間遅く来れば、このつぼみが全て開いているのかと考えると、それだけで圧巻。見える山肌一面に広がるつぼみの中をそれ以上歩けないで、回遊路を戻ってしまいました。残念。本当に残念。
人が多いこともあって、少し早い目に帰路に着くことにしました。葛城登山口への道に入るには何本も道がありますが、今回は山上駅付近まで戻って葛城天神社の横から下り始めました。

 

階段状の坂を一気に下り、婿洗いの池に出る道との岐路をヘアピンカーブのように曲がって下り方向に。徐々に坂がきつくなっているように感じます。こまめに休憩を取らないと膝(ひざ)にきてしまうかなとは思いつつ、なかなか休めないままベンチのあるところでやっと休憩。歩きなれていない人にはこの長い坂は、かなりきつそうで、やっぱり膝に来ているようです。このベンチでまだ3分の1しか下っていません。気合を入れ直して、濡れたところや砂場や石畳などのある坂を下ります。
林の中の道を歩いていると、水の流れの音が徐々に大きくなってきます。川辺に出たところに二の滝(行者の滝)があり、10人以上の人が滝の傍で涼をとっていました。中には登山口の方から上ってきた人もいます。
今降りてきた行程を考えるとこれから山頂まで上ることを考えると本当にご苦労さんなことです。気分をリフレッシュさせて、また下りにかかります。杉林の中の川沿いの道をしばらく行くと、徐々に麓に近づいている雰囲気が漂い始めます。
消防団のための高さ地域の数字が示された標識の数字がどんどん小さくなっていきます。林を抜けたところでT字路になったところに出ると、その左側に櫛羅(くじら)の滝があります。
変わった名前ですが、さっきの二の滝よりも大きく、滝の周辺も整備されていてテーブルと椅子も設置されています。

ここまで来るともう下りも最終段階。最後の力を振り絞って、力の入らない足元に気をつけて進みます。いつの間にかロープウェイの下を潜り抜けていて、森を抜けて、また日差しに全身が照らされるようになるとロープウェイの駅が見えてきます。登山口駅の横できれいに咲いているツツジの出迎えを受け、やっとハイキングコースは終了です。
ここからは余談ですが、帰りは臨時の御所駅行きのバスに乗り、御所駅に付くと阿部野橋行きの急行がちょうど入ってきて、時間が早いこともあり、混雑も無くゆったり座って帰れました。
阿倍野橋に着き、疲労した足の疲れを少しでも早く取るために天王寺シネマ8の裏にある銭湯「阿倍野温泉」に。
一汗流してさっぱりすると、当然おなかも空くわけで、この銭湯のすぐ傍の焼肉屋(かどや)でハイキングの打ち上げが始まり、ゴールデンウィークの一日が過ぎていきました。

主な所要時間および運賃
近鉄「阿倍野橋」→尺土乗り換え御所 所要時間55分(直通なら45分) 運賃670円
近鉄御所駅→葛城登山口駅 所要時間15分 運賃270円
葛城登山口→葛城山頂駅 所要時間5分 片道

ハイキングの際には御所駅および登山口駅で、葛城山上周辺の案内マップが置いてありますから、それをご利用下さい。







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